次の百年へNext 100 years

殻を破り、新しい価値を創り出していく。

私はこの石動の地に生まれ育ち、平成19年より杉野家五代目として、家業の味噌醤油醸造に従事しています。子供の頃から醤油を焚いた湯気や、味噌を仕込む米麹の匂いが漂う家庭で育ち、いつしか「自分もこの仕事をするのだろう」と思い始め、大学で醸造学を専攻したのは自然な流れだったように思います。

近年は人口の減少、食生活の欧米化、価値観の多様化などの影響で、味噌醤油の需要は減少傾向にあります。かつてのような「作れば売れた時代」は過去のもの。今は顧客ニーズにマッチした商品を少量・多品種で販売する時代です。
当社では数年前より、自社醤油をベースとした「香りだし」を開発して販売。飲食店様をはじめ、多くのお客様にご愛顧いただいています。また昨年は、地元産の鶏肉に合う炭火焼のタレを考案するなど、新たな販路も開拓しています。

今後は、さらに市場ニーズの開拓や情報収集、異業種とのコラボレーションを推し進めながら、現代のライフスタイルに合った新しい食べ方や楽しみ方など、新たな価値創造に励んでいきたいと思っています。

当社は家族中心の小さな会社です。大手のような価格競争に立ち向かうことはできませんが、小さな会社ならではの柔軟さ、機敏さを生かしながら、これからも良い商品を正直に、丁寧に作り続けていきたいと考えています。

今後ともご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。